brass tray M
Atelier PEKAの横沢さんは山形県で真鍮作品をメインに制作しています。
さらりとしたきれいなトレーが届きました。
「brass」とは真鍮のことで、真鍮とは銅と亜鉛でできた合金です。
真鍮は銅よりも硬く、加工するために一度加熱して柔らかくします。
その後木槌などで叩いて形を作っていきます。
ただの板だったものがどんどん目指す形になっていく様子は楽しいと明るくお話してくださいました。
繰り返し叩いていき形が整ったら、ヤスリがけを中心とした仕上げをしていきます。
これがもっとも気の遠くなる工程だそうです。
さらに横沢さんの真鍮作品はすべてくしゅくしゅとしたキズのある仕上げが施されています。マットな質感が見た目にも良いです。
さて、真鍮の取り扱いについてご理解いただきたい点が大きく二つあります。
まずひとつは、真鍮は経年変化があり表面の色が変化していくということです。
年月をかけて使い込んでいくうちに、深みと温かみのある色合いに変わっていきます。
もうひとつは水分です。水分の多いものを長時間置くと変色する場合がありますのでご注意ください。
…そう書くとなんだか面倒だなと思うでしょうか。
経年変化を楽しみつつ、気になる変色があればその箇所だけ磨くようにするのが私おすすめのお手入れ方法です。
磨く場合は食器用スポンジの硬い面にクリームクレンザーなどの研磨剤を着け、くるくると円を描くようにこすってください。
全体的に磨けば元の色合いに戻すこともできますから、晴れやかな金色が好きでしたらたまに磨くと良いと思います。
横沢さんのトレイにはゆるい曲線のキズが施されており、ご自宅で磨いて薄く線が残っても違和感がありません。
美観とメンテナンスのしやすさを兼ねた、考えられたデザインです。
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基本情報
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取り扱い上の注意点